2000年に介護保険制度がスタートしました。しかし、介護保険制度の仕組みは複雑です。何故なら、医療保険だったら病気になったら保険証をもって病院で必要な治療をしてもらえますが、介護保険では介護保険被保険者証をもって介護サービス提供事業者のところに行っても、すぐに介護サービスを受けられるわけではないからです。介護保険サービスのサポートを利用したいならば、まず本人やその家族が役所に要介護認定調査の申し込みを行わなければなりません。そして役所から要介護認定調査員が自宅に訪問し、聞き取り等の調査を行って書類にまとめる手続きがあります。そして、サポートを受けたい申込者が普段から通院している病院の医師に対して、役所が意見書を求めます。最後に要介護認定調査員が作成した書類と、医師の意見書を参考に、役所に設置されている介護保険認定調査会で要支援者と判定されて、初めて介護保険のサポートが受けられます。
ところで、要介護認定調査員というのは誰でもなれるわけではなく、自治体の公務員になるかケアマネージャーの資格を有していなければなりません。ケアマネージャーとは、高齢者が住み慣れた場所で自立した生活を送れるように要介護者をマネジメントする介護の専門職です。ケアマネージャーには、要介護認定に関する業務やケアプラン作成、ケアプランにおける給付管理の3つの業務があります。ケアマネージャーになるためには、試験を受けて合格する必要があります。試験合格後に実務研修を受けることで資格取得できます。